寝起きに肩が痛いなら「血行不良」か「四十肩」|対処法&予防法

「最近、朝起きたら肩が痛くてつらい。今すぐ痛みをなんとかしたい。」
「なぜ寝起きなのに肩が痛くなるのか。」

朝起きたときに肩の痛みが生じ、お悩みの方も多いと思います。

寝起きに生じる肩の痛みは、血行不良か四十肩(五十肩)が原因であり、痛みをやわらげる対処法はそれぞれ下記のとおりです。

肩の痛みがあるときは、自己流で対処せず、正しいやり方で対応するようにしましょう。

間違ったやり方で行うと、期待する効果を得られないだけでなく、症状を悪化させてしまったり、首や腰など別の箇所まで痛めてしまうおそれがあります。

たとえば、ストレッチを行う際は、はずみをつけたり素早く動いたりすると、筋肉や腱を損傷してしまうことがあります。

ほかにも、痛み止めや湿布を併用すると、過量投与で副作用が現れる可能性が高まります。

痛みを早く解消するためにも、本記事で紹介するとおりに対処するようにしましょう。

この記事を読めば分かること

  • 寝起きの肩の痛みの原因と対処法
  • 寝起きに肩の痛みを引き起こす身体状況・睡眠環境と、予防法

本記事を読めば、寝起きの肩の痛みの対処法と原因、予防法を理解し、実践できるようになります。

ぜひ最後まで読んでいってくださいね。

1.寝起きの肩の痛みの原因は、血行不良か四十肩(五十肩)

朝起きたときに感じる肩の痛みの原因は、血行不良か四十肩(五十肩)がほとんどです。

血行不良か四十肩(五十肩)、どちらが原因であるかによって対処法や予防法が異なるので、まずはどちらのタイプの肩の痛みか見極めましょう。

見分け方は下記のとおりです。

【血行不良か四十肩(五十肩)の見分け方】

血行不良四十肩(五十肩)
痛みの箇所首から背中肩と腕をつなぐ関節
痛みの特徴重い感じ
だるさがある
筋肉にこわばりがある
腕を上げると痛い
肩を回せない
ズキズキ痛む

血行不良と四十肩(五十肩)と痛みのメカニズムについて、それぞれ解説していきます。

1-1.血行不良

血行不良が原因の痛みは、いわゆる肩こりであり、首から背中にかけて広範囲に痛みが生じます。

寝ている間に肩まわりに血行不良が起きると、朝起きたとき痛みを感じることがあります。

血管の圧迫や冷えなどが血行不良を引き起こし、血行不良が発痛物質を生成することにより、痛みを感じるようになるのです。

血行不良により痛みを感じるので、血行不良を改善すれば症状がやわらぎます。

血行不良による痛みの対処法・予防法については、2.【血行不良】今すぐ痛みをやわらげる対処法《おすすめ順》でご確認ください。

1-2.四十肩(五十肩)

四十肩(五十肩)とは、突発的に肩関節まわりに起きる炎症です。

その名のとおり、40代・50代で発症することが多く、加齢による肩関節まわりの変化が原因です。

四十肩(五十肩)が発症するきっかけは解明されていませんが、発症時は寝起きに痛みを感じることが多く、ひどいときは夜中痛すぎて目が覚めてしまうケースもあります。

肩に炎症が起きている状態なので、炎症を抑える対処法を行うことで症状がやわらぎます。

四十肩(五十肩)による痛みの対処法・予防法については、4.【四十肩(五十肩)】痛みをやわらげる対処法でご確認ください。

2.【血行不良】今すぐ痛みをやわらげる対処法《おすすめ順》

血行不良による肩の痛みは、血行を促進することでやわらぎます。

肩まわりの血行を促進する方法について、効果の高いおすすめ順で紹介していきましょう。

【血行不良】今すぐ痛みをやわらげる対処法《おすすめ順》

  • ストレッチ・体操をする
  • 温感湿布・カイロを貼る
  • 入浴する

2-1.ストレッチ・体操をする

ストレッチと体操は、血行促進の効果が高く手軽に行えるので、肩に痛みを感じたらまず試してほしい方法です。

ストレッチ・体操は凝り固まった筋肉をほぐすことで、滞っていた血流がよくなります。

特に肩まわりに効果的なストレッチ方法を4つ紹介するので、ぜひ実践してみてください。

なお、ストレッチの動作は、息を吐きながらゆっくり行いましょう。はずみをつけたり、急な動きをしたりすると、症状を悪化させるおそれがあります。

2-1-1.肩甲骨ほぐし

肩の血行不良の解消には、肩甲骨(背中上部、左右にある逆三角形の形をした骨)まわりの筋肉をほぐすことが効果的です。

肩甲骨は、10種類以上の筋肉が付着しているため、肩甲骨まわりの筋肉をほぐすことで、肩全体の血行を促進できます。

【肩甲骨ほぐし(1)ストレッチ方法】

1.両手を組み、息を吸いながら手のひらを天井に向けて伸ばす
2.息を吐きながら体を片側に倒す(20~30秒キープ)
3.息を吸いながら元に戻す
4.息を吐きながら体をもう一方の側に倒す(20~30秒キープ)
5.2~4をを3~5回繰り返す

【肩甲骨ほぐし(2)ストレッチ方法】

1.胸の前で両手を組む
2.息を吐きながら、手のひらを内側のまま両手を前に伸ばし、背中を丸める(20~30秒キープ)※視線はみぞおちあたり
3.手のひらを返して、息を吐きながらさらに両手を前に伸ばす(20~30秒キープ)
4.2と3を3~5回繰り返す

【肩甲骨ほぐし(3)ストレッチ方法】

1.お尻の後ろで両手を組む
2.息を吸いながら肩甲骨を内側に寄せ、両手を上にあげる(20~30秒キープ)
3.息を吐きながら両手をおろす
4.2と3を3~5回繰り返す

2-1-2.首のばし

首は肩とつながっているため、首の筋肉をほぐすことも血行促進には大切です。

【首のばしストレッチ方法】

1.左の手を頭の右側に添え、息を吐きながら左に倒す(20~30秒キープ)
2.右の手を頭の左側に添え、息を吐きながら右に倒す(20~30秒キープ)
3.息を吐きながら頭を後ろに倒す(20~30秒キープ)※腰が反らないように
4.両手を頭の後ろで組み、息を吐きながら下に倒す(20~30秒キープ)※背中が丸まらないように
5.1~4を2、3回繰り返す

2-2.温感湿布・カイロを貼る

温感湿布やカイロも、血行を促進する方法として、手軽に取り組めるのでおすすめです。

どちらも皮膚から体を温められ、体が温まることで筋肉がゆるみます。これにより血管が拡張して血の流れがスムーズになるのです。

また、体温が上がると代謝が活発になるので、血流の増加にもつながります。

温感湿布(カイロ)は痛みを感じる部分に貼ればOKですが、特におすすめな場所が、「肩井(けんせい)」と「膏肓(こうこう)」というツボ部分です。

【温感湿布を貼るときおすすめの箇所】

肩井(けんせい):首のつけ根と肩先を結んだ線の真ん中あたり
膏肓(こうこう):肩甲骨の内側の、上角と下角の真ん中あたり

両方とも肩こりに効く定番のツボなので、左右計4か所に貼れば、効率良く血行を促進することができるでしょう。

湿布やカイロを使う際は、商品の用量用法を守って使用するようにしてください。

2-3.入浴する

入浴も、温感湿布やカイロ同様、体を温めることにより血行を促進しやすくなります。

忙しい朝に入浴するのは難しいと思いますが、休日など時間があるときは、リフレッシュも兼ねてゆっくりとお湯につかってみましょう。

腰の痛みをやわらげるためには、39度くらいの湯温で約15分~20分間つかるのが理想的です。

42度を超えると心臓に負担をかけてしまうので、熱すぎる湯温は避けましょう。入浴時間が短すぎるのも、かえって体を冷やしてしまうので逆効果です。

さらに入浴しながらストレッチを行うと、より高い相乗効果を得られます。

3.【血行不良】なぜ寝起きに肩が痛くなるのか?4つの原因と予防法

そもそもなぜ、寝ている間に肩まわりに血行不良が起きるのでしょうか。

肩の痛みを繰り返さないためにも、血行不良が起きる原因を特定して、対策に取り組んでいくようにしましょう。

寝ている間に起きる血行不良の原因は、主に下記4つです。

寝ている間に血行不良が起きる4つの原因と予防法

  • 寝具が合っていない
  • 肩が冷えた
  • 歯ぎしりをしている
  • 自律神経が乱れている

それぞれの原因にあてはまるケースをまとめたので、自身が該当するものを選んで、リンクから移動して読み進めてください。

【血行不良の原因とあてはまるケース】

原因あてあまるケース
寝具が合っていない・肩だけでなく、首や背中など広範囲にかけて痛みがある
・寝ても疲れがとれない
・最近寝具を変えた
肩が冷えた・季節の変わり目など、寝室に温度変化があった
・肩を露出して寝ている
・エアコンをつけたまま寝ている
歯ぎしりをしている・起きたときあごが疲れている
・内側の歯茎に硬いこぶのようなものがある
・舌の側面に歯型がついている
自律神経が乱れている・寝つきが悪い(布団に入ってから30分以上眠れない)
・夜中何回か目が覚める
・朝早く目が覚めてしまう

《予防法を実践しても肩の痛みを繰り返す場合
本章で紹介する方法を実践しても肩の痛みを繰り返すのは、体に「ゆがみ」があるからかもしれあせん。ゆがみと血行不良の関係については6.【血行不良】体にゆがみがあると、3章の方法を実践しても、改善が期待できないで解説しています。

3-1.寝具が合っていない

下記にあてはまるケースは、原因が「寝具が合っていない」ことである可能性が高いでしょう。

【原因が寝具であるケース】

・肩だけでなく、首や背中など広範囲にかけて痛みがある
・寝ても疲れがとれない
・最近寝具を変えた

寝具が合っていないと血行不良が起きる原因と、その対策について紹介していきます。

3-1-1.【原因】寝具が合っていないとなぜ血行不良が起きるのか

寝具が体のカーブに合っていないと、自然な寝姿勢を保てないため、体の特定の部位に自身の重みが集中してしまいます。この圧力が血管を圧迫し、血流を悪くすることで血行不良が生じるのです。

また、体に合っていない寝具だと寝返りが打ちづらくなってしまいます。睡眠中は本来、適度に寝返りを打つことで姿勢を変え、負荷が一か所に集中するのを防ぎます。

寝返り回数が減ってしまうと同じ姿勢が長時間続くため、やはり体の特定の部位に負荷がかかり、血行不良になってしまうのです。

3-1-2.【対策】体に合った寝具を使う

寝具が原因の血行不良の対策は、体に合った寝具を使うことです。

体に合った寝具を使って寝ることで、体への負担が減り、寝返りも打ちやすくなるでしょう。

寝具の中でも、特にマットレスと枕選びが重要です。

下記に【体への負担が少ないマットレスと枕の特徴|おすすめとNG】をまとめたので、買い替えの参考にしてください。

どちらも選び方のポイントは、直立時の背骨のカーブを仰向けになってもキープできることです。

【おすすめマットレス・NGマットレス】

おすすめマットレス・適度な硬さがある
・高反発ウレタン(ポケットコイル・ボンネルコイルでも可)
・厚さ13cm以上
・標準品質、できれば高品質(5万円以上)
NGマットレス・硬すぎる・柔らかすぎる
・低反発ウレタン(お尻が沈んで反り腰になる・寝返りが打ちづらい)
・厚さが薄い
・低品質

【おすすめ枕・NG枕】

おすすめ枕・首のすきまを埋められる高さ(目線が天井よりやや下になるように)
・適度な硬さがある
・ラテックス・そば殻(微調整しやすいため)
・広い面積(寝返りしたとき落ちないように、頭3つ分が理想、
NG枕・低すぎる・高すぎる
・硬すぎる・柔らかすぎる
・低反発素材(頭が沈んで寝返りを打ちづらい)
・小さい
・真ん中がくぼんでいる

人それぞれ体格が異なるため、自分に合う枕を探すのは難しいですよね。枕選びは寝具専門店で実際に試用してみて、店員に見てもらうのが確実です。

すぐに買い替えができない場合は、タオルケットやマットレストッパー、敷パッドなどを使用して硬さや高さなどを調節して代用してください。

3-2.肩が冷えた

下記にあてはまるケースは、原因が「肩が冷えた」ことである可能性が高いでしょう。

【原因が冷えであるケース】

・季節の変わり目など、寝室に温度変化があった
・肩を露出して寝ている
・エアコンをつけたまま寝ている

寝ている間に肩が冷えると血行不良が起きる原因と、その対策について紹介していきます。

3-2-1.【原因】肩が冷えるとなぜ血行不良が起きるのか

パジャマを着用しなかったり、掛け布団が肩にかかっていなかったりすると、肩が冷えて血行不良が起こりやすくなります。

体が冷えると、体温を一定に保つため筋肉が収縮します。筋肉が硬くなると血管が圧迫されるので、血流が悪くなってしまうのです。

冬の寒い時期だけでなく、夏場のエアコン使用も、寝冷えを引き起こしやすくなります。

3-2-1.【対策】部屋を冷やしすぎず、肩を露出しない

肩を冷やさないためには、部屋を冷やしすぎず、肩を露出しないことが大切です。

具体的な方法は下記のとおりです。

【肩冷えを防ぐ方法】

・寝室の温度を、冬は22~23度・夏は27~29度程度にする
・夏場のエアコンは就寝時に消す、またはタイマー設定する
・袖あり・薄手・吸湿性の高い素材のパジャマを着用する
掛け布団と体の間にすきまができる場合、肩当てやネックウォーマーを使用する

肩を冷やさないためには、寝るときの服装も重要です。

肩を露出しないよう、袖が長めのパジャマを着用しましょう。

また、寝ている間に汗をかくのも体が冷える原因となるので、厚手のパジャマは避け、吸湿性の良い素材を選ぶようにしてください。

【パジャマの素材】

吸湿性の良い素材:綿・シルク・麻など
吸湿性の悪い素材:ポリエステル・ボア・フリースなど

体を締め付けるタイプのものは血行不良の原因となるので、ゆとりのあるタイプを選ぶことも大切です。

3-3.歯ぎしりをしている

下記にあてはまるケースは、原因が「歯ぎしり」であることである可能性が高いでしょう。

【原因が歯ぎしりであるケース】

・起きたときあごが疲れている
・内側の歯茎に硬いこぶのようなものがある
・舌の側面に歯型がついている

寝ている間に歯ぎしりをしていると血行不良が起きる原因と、その対策について紹介していきます。

3-3-1.【原因】歯ぎしりするとなぜ血行不良が起きるのか

あごの筋肉は首や肩の筋肉とつながっています。そのため、歯ぎしりをしてあごに過剰な負担がかかると、その緊張が首や肩にまで伝わるのです。

筋肉が緊張すると血管が圧迫されるので、血行不良を引き起こしてしまいます。

3-3-2.【対策】歯医者に行く・ストレスを減らす

歯ぎしりは歯科医院に行って、適切な治療を受けましょう。

歯科医院では、マウスピースの作成や薬物療法、矯正治療などで、個人に合った歯ぎしりの治療を受けられます。

最もポピュラーな対策がマウスピースであり、マウスピースを装着して寝ると、歯ぎしりの抑制とあごへの負担軽減の効果を期待できます。

また、歯ぎしりはストレスが原因であることも多いので、ストレスのない生活を送ることも大切です。

歯ぎしりは、肩の痛みだけでなく、顎関節症や知覚過敏など、体にあらゆる悪影響を及ぼします。放置せずに、早急に対処するようにしましょう。

3-4.自律神経が乱れている

下記にあてはまるケースは、原因が「自律神経の乱れ」である可能性が高いでしょう。

【原因が自律神経の乱れであるケース】

・寝つきが悪い(布団に入ってから30分以上眠れない)
・夜中何回か目が覚める
・朝早く目が覚めてしまう

自律神経が乱れると血行不良が起きる原因と、その対策について紹介していきます。

3-4-1.【原因】自律神経が乱れるとなぜ血行不良が起きるのか

自律神経が乱れていると、睡眠中でも血管を収縮させる交感神経が優位になるので、血行不良を引き起こしやすくなります。

▼用語解説
自律神経とは:交感神経と副交感神経の2つから構成される、全身の器官をコントロールする神経系
交感神経とは:活動するときに働く。日中に優位。血管を収縮させる
副交感神経とは:休息するときに働く。夜間に優位。血管を拡張する

睡眠中は本来、体を休ませて血管を拡張する副交感神経が働きます。しかし自律神経が乱れてしまうと、交感神経の方が優位になり、血管を収縮させてしまうのです。

3-4-2.【対策】ストレスを減らし、生活習慣を整える

自律神経を整えるためには、ストレスを減らし、生活習慣を整えることが重要です。

そもそも自律神経の乱れは、ストレスや運動不足、食生活の偏り、不規則な生活が原因で起こっています。

そのため、自律神経を正常にするためには、心身ともに健康で過ごすことが欠かせません。

とはいえ、現代の社会生活で健康的な生活を保つのは難しいですよね。

ここでは、手軽に取り組めて、睡眠時に副交感神経を優位にする効果が高い方法を紹介するので、ぜひ今日から取り入れるようにしてください。

【睡眠中に副交感神経を優位にするための方法】

毎日同じ時間に起きて、同じ時間に眠る体内時計が整い、自律神経の切り替えもスムーズになりやすいため
朝起きたらすぐに日光を浴びる体内時計が整い、自律神経の切り替えもスムーズになりやすいため
昼寝は15時まで、30分以内にする長く眠ったり遅く寝たりすると、自律神経の切り替えがスムーズにできなくなるため
寝る4~6時間前にはカフェインを控えるカフェインは交感神経を刺激するため
寝る2時間前にはアルコールを控えるアルコールは交感神経を刺激するため
寝る1時間前にはスマートフォンやパソコンを見ない画面から発するブルーライトが、交感神経を刺激するため
寝る前に身体を温める

体温が上がると副交感神経が優位になるため
【体を温める方法】
・入浴(38~40度の湯温で20分~30分間つかる)
・温かい飲み物(おすすめ:白湯・生姜湯・ハーブティー)
・ストレッチ

4.【四十肩(五十肩)】痛みをやわらげる対処法

四十肩(五十肩)が起きた場合、症状によって対処法が異なります。

四十肩(五十肩)は、症状の経過によって「急性期」と「慢性期」に分かれます。

【四十肩(五十肩)】

症状継続期間対処法
急性期・激しい痛み
・腕を動かせない
数日~2週間・安静にする
・冷やす
・鎮痛剤を飲む
慢性期徐々に痛みがやわらぎ、腕も動かせるようになる2週間~半年血行不良のときと同じ対処法

慢性期の対処法については、血行不良のときと同じであるため、2.【血行不良】今すぐ痛みをやわらげる対処法《おすすめ順》を参考にしてください。

本章では、四十肩(五十肩)が起きた直後である「急性期」の対処法を紹介していきます。

四十肩(五十肩)が起きた場合、すぐによくなる対処法はありません。

しかし、痛みをやわらげ、スムーズな回復につなげるためには、下記3つの方法が有効です。

四十肩(五十肩)の痛みをやわらげる対処法

  • 安静にする《重要》
  • 市販薬を使う
  • 冷やす
    ※いずれの方法も慢性期には逆効果

ただし、「痛みがひどい」「3,4日過ぎても痛みがひかない」場合は、整形外科を受診するようにしましょう。

4-1.安静にする《重要》

四十肩(五十肩)が起きた直後は、まずは安静第一です。

四十肩(五十肩)は肩関節まわりに炎症が起きているため、無理に動かすと炎症が悪化したり、損傷した組織がさらに傷つく可能性があるからです。

2~3日間は体を休ませ、組織が自然に修復するのを待ちましょう。

鋭い痛みがおさまり、少しずつ動かせるようになったら、痛みを感じない範囲でゆっくり動かしていきます。いつまでも安静にしているのは、癒着が広がるため逆効果です。

ただし、無理に動かそうとするとまた痛みをぶり返してしまうため、積極的に動かすのは痛みが完全になくなってからにしましょう。

4-2.市販薬を使う

四十肩(五十肩)の痛みを抑えたい場合は、痛み止め効果のある市販薬を利用するのもおすすめです。

市販薬には、痛みを抑える成分・炎症を抑える成分・筋肉の緊張をやわらげる成分が配合されているので、痛みを抑えてスムーズな回復につなげる効果を期待できます。

市販薬には、湿布・塗り薬・飲み薬の3種類あります。

市販薬の種類備考
湿布・痛みのあるところに貼る
・必ず冷感湿布を選ぶ(炎症は温めると逆効果)
炎症がおさまり、慢性期に移行したら温感湿布がおすすめ
塗り薬・痛みのあるところに塗る
飲み薬・漢方や眠くなりにくいタイプなど、生活環境に合わせて選ぶ

好みや生活環境に応じて使い分けるといいでしょう。ただし、併用して使うと過量投与で副作用が現れる可能性が高まるので、必ず用法用量を守ってご使用ください。

いずれのタイプの薬も、多くの種類の市販薬があり、四十肩(五十肩)専用のものもあります。薬局で薬剤師の方に相談して選ぶと、自分に合ったものを見つけやすいでしょう。

4-3.冷やす

急性期は、冷やすことも痛みを抑えるために効果的です。

冷やすことで、炎症による腫れや熱などを抑えられ、痛みがやわらぐ効果を期待できます。

ただし、冷やしすぎは凍傷や血流障害を引き起こす可能性があるので、1時間に1回、1回につき10分~15分程度に留めるようにしましょう。炎症がおさまってきた場合も、冷やすことは逆効果です。

【冷やす場合の注意点】

・冷やすのは急性期の最初の数日だけ
・冷やしすぎない(1時間に1回、1回につき10分~15分が限度)

5.【四十肩(五十肩)】発症する原因と予防法

四十肩(五十肩)が起こるメカニズムは、はっきりとは解明されていませんはが、主に加齢など身体状況の変化により肩まわりの筋肉などが老化して起こると考えられています。

【四十肩(五十肩)の原因と予防法】

原因・加齢などの身体状況の変化による、肩まわりの筋肉・骨・靭帯・腱などの老化
・肩の酷使や長時間同じ姿勢でいることによる、肩まわりの筋肉・骨・靭帯・腱などへの過度な負担
予防法・ストレッチ・体操
・適度な運動
・正しい姿勢

そのため、四十肩(五十肩)は特定の動作や行動によって起こるものではなく、積み重なった日々の過ごし方の結果として発症すると言えます。

四十肩(五十肩)を繰り返さないようにするためには、肩まわりの老化を防ぐためのストレッチや適度な運動が効果的です。

即効性はなく地道な方法ではありますが、毎日少しずつ取り組むことで、再発しにくい体づくりに近づけるでしょう。

6.【血行不良】体にゆがみがあると、3章の方法を実践しても、改善が期待できない

痛みの原因が血行不良の場合、3章で紹介した方法を実践しても改善が期待できない場合があります。

それは「体にゆがみ」があるケースです。

予防法を実践しても痛みを繰り返す場合は、体のゆがみが肩の痛みの根本原因である可能性が高いでしょう。

体のゆがみは、骨についている筋肉のバランスが崩れた状態であり、痛みの原因となる血行不良を引き起こします。

筋肉バランスが崩れていると、一部の筋肉が血管を圧迫するため、血液の流れを悪くしてしまうからです。

そのため、肩の痛みを起こさないようにするためには、体のゆがみを改善する必要があります。

しかし、体のゆがみは自分ではなかなか特定できません。

なぜなら、痛みの箇所にゆがみがあるのではなく、体のどこかがゆがんでいて、その症状が肩に現れているケースがほとんどだからです。

体のどこがゆがんでいるかを特定するためには、専門家の力を借りる必要があります。

体のゆがみを特定して、体のバランスを整えていくことができるのは整体院です。

血行不良による肩の痛みに悩み、セルフケアでも改善しないようなら、一度整体院で体の状態を診てもらうようにしましょう。

7.整体による体のゆがみの解消で、なかなか治らない肩の痛みが治った事例

体のゆがみを解消すると、ほんとうに肩の痛みは改善するのでしょうか。

実際に、当整体院JITAN BODYで体のゆがみを解消したことにより、なかなか治らない肩の痛みが改善された事例を見てみましょう。

巻き肩と骨盤の左右差を解消して肩がスッキリ!」(20代女性)

“長時間のデスクワークのせいで首肩の慢性的な凝りがひどく悩んでいました。朝起きても疲れが取れずスッキリしませんでした。初めて施術していただいた次の日の朝、とてもスッキリ目覚める事ができて驚きました!私の場合の肩こりの原因は「巻き肩と骨盤の左右差」と指摘してもらい、セルフケアも指導してくださいました。”

「足の施術で肩こりが消えた!」(60代女性)

”ひどい肩こりに悩まされ、頭痛もありました。施術はあまり肩には触れずほとんど足でした。ですが終わってみると方がすごく楽になっていて、足も疲れにくくなりました。本当に驚きしかありません。今では肩こりも、頭痛も無くなりました。”

「全身をほぐしてバランスを整えたら体が軽くなった」(60代女性)

“朝起きたときの腰の痛みや慢性的な肩こり、足裏のしびれもありなんとかしなきゃなと思いこちらに伺いました。運動もまったくしていなかったので体のあちこちが固まっていて悪さをしていると言われました。一度の施術で体がかなり軽くなりビックリしました!今では腰の痛みや肩こりはなくなり足裏のしびれはほんの少しになりました。”

JITANBODY整体院 葛西|お客様の声

上記のとおり多くの方が、骨盤や足など肩以外にあるゆがみを整えることで、肩の痛みがやわらいだと実感できています。

8.体のゆがみ改善はJITAN BODYにお任せください

寝起きの肩の痛みにお悩みの方は、JITAN BODYにお任せください。

当整体院は、肩の痛みを引き起こしている体のゆがみを特定し、痛みや不調のない体づくりを目指します。

JITAN BODYならなぜ腰痛改善に効果的なのか、当院の施術が体のゆがみを解消できる理由をお伝えしていきます。

JITAN BODYなら体のゆがみを解消できる3つの理由

  • 丁寧なカウンセリングで体のゆがみを特定できるから
  • スタッフ全員が国家資格を取得し、確かな技術力を持っているから
  • 体に負担の少ない「短時間・ソフトな整体」を行っているから

8-1.丁寧なカウンセリングで体のゆがみを特定できるから

JITAN BODYでは初回の来院時に、きめ細やかなカウンセリングと検査を行うことで、体のどこにゆがみがあるかを特定します。

当院の初回来院時の流れを見てみましょう。

(1)カウンセリング:痛みの症状だけでなく、日常生活での体の動かし方や過去の運動歴などを細かく尋ね、あなたの生活に隠れた痛みの原因を探ります。

(2)写真撮影:全身を写真撮影し、方眼にかけてゆがみをチェックします。

(3)姿勢チェック:立ち姿勢や歩き姿勢・前屈や状態そらしなどの姿勢で身体のバランスをチェックします。

(4)身体検査:実際に体に触れて、関節の可動域や筋肉の硬さをチェックします。

 

上記の手順であなたの体を隅々まで調べることで、肩の痛みの原因となるゆがみを特定します。

8-2.スタッフ全員が国家資格を取得し、確かな技術力を持っているから

JITAN BODYのスタッフは、全員が下記いずれかの国家資格を取得し、高い技術力を誇っています。

【JITAN BODYスタッフの保有資格】

・柔道整復師
・鍼灸師
・理学療法士
・作業療法士

上記資格を持つだけでなく、日々学習と練習を積み重ねることで、常に腕を磨き続けています。

スタッフ一人一人が確かな知識と技術力を持っているので、高いレベルの施術により体のゆがみを解消できるでしょう。

8-3.体に負担の少ない「短時間・ソフトな整体」を行っているから

JITAN BODYの施術は、体に負担の少ない「短時間・ソフトな整体」です。

長時間体を触ったり痛みを伴ったりする施術は、体に負担をかけるため、かえって症状を悪化させてしまうおそれがあります。

JITAN BODYは入店から会計まで約20分です。少ない時間でも的確な施術を行うことで、十分な効果を得られます。

 

9.まとめ

最後に、本文の要点を振り返りましょう。

朝起きたときに感じる肩の痛みの原因は、血行不良か四十肩(五十肩)がほとんどです。

【寝起きの肩の痛みの原因】

血行不良・首から背中にかけて、広範囲に痛む
・いわゆる肩こりである
四十肩・五十肩・激しい痛みで、肩・腕を動かせない
・肩関節まわりに起きる炎症

それぞれの対処法と原因・予防法は下記のとおりです。

【血行不良の対処法と原因・予防法】

血行不良の
対処法
・ストレッチ・体操をする
・温感湿布・カイロを貼る
・入浴する
血行不良の
原因・予防法
・寝具が合っていない →【対策】体に合った寝具を使う

・肩が冷えた →【対策】部屋を冷やしすぎず、肩を露出しな
・歯ぎしりをしている →【対策】歯医者に行く・ストレスを減らす
・自律神経が乱れている →【対策】ストレスを減らし、生活習慣を整える

【四十肩(五十肩)の対処法と原因・予防法】

四十肩(五十肩)の
対処法
・安静にする《重要》
・市販薬を使う
・冷やす
※いずれの方法も慢性期には逆効果
四十肩(五十肩)の
原因
肩まわりの筋肉・骨・靭帯・腱などの老化・過度な負担
四十肩(五十肩)の
予防法

・ストレッチ・体操
・適度な運動
・正しい姿勢

以上、本記事をもとに、あなたが肩の痛みがなく健康的に過ごせるようになることを願っております。

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